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インフルエンサーへの基本報酬は「フォロワー数×2~4円」が相場です。さらに店舗訪問の交通費や商品の配送料、ツールの利用料などがかかることもあります。本記事ではインフルエンサーマーケティングの代表的な手法や依頼方法、事例などを分かりやすく解説します。

インフルエンサーマーケティングの費用相場とは?依頼方法と事例を徹底解説


宮崎桃

Apr 2, 2025

インフルエンサーマーケティングの導入を検討しているマーケティング担当者の中には、「費用の相場がわからない」「どのように依頼すれば良いのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、インフルエンサーマーケティングの費用相場や依頼方法などを詳しく解説します。大企業から中小企業まで幅広く活用されているインフルエンサーマーケティングの基礎知識を身につけて、成果の出るPR施策を実施しましょう。


<目次>

インフルエンサーマーケティングとは


インフルエンサーに依頼する主な方法4つ


インフルエンサーマーケティングの費用相場


インフルエンサーマーケティング費用の見積り方法


インフルエンサーマーケティングを成功させる6つのコツ


インフルエンサー依頼時の注意点


【業界別】インフルエンサーマーケティングの成功事例


まとめ|適正費用と効果的な依頼で最大限のPR効果を



インフルエンサーマーケティングとは

インフルエンサーマーケティングとは

インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で影響力を持つインフルエンサーを活用したマーケティング手法です。InstagramやYouTube、X(旧Twitter)、TikTokなどで多くのフォロワーを抱える人物に、商品やサービスのPRを依頼します。近年では大企業だけでなく中小企業までその効果に注目し、市場規模は年々拡大しています。

インフルエンサーマーケティングの特徴

インフルエンサーマーケティングは従来の広告と比べて、ターゲットの精度の高さが最大の特徴です。インフルエンサーは料理やファッションなど特定の分野をテーマに配信しており、フォロワーもそのテーマに関心を持つ人が集まっています。そのため、企業の商品に関連のあるインフルエンサーを見つければ、自然にフォロワーが商品のターゲットとなり、効率的な訴求ができます。

また、インフルエンサーは、ほとんどが芸能人ではなく一般人です。生活者目線で商品やサービスを紹介するため、広告っぽさのない自然な形で魅力を伝えられます。特に、従来の広告では届きにくかった若年層へのアプローチに効果を発揮するでしょう。


コメントやシェアによる二次的な情報拡散効果や、エンゲージメント率などのデータから効果測定も容易に行えるなど、SNSの機能が活かせる点も魅力です。情報の拡散により、自社サイトの訪問者数の増加も期待できます。

インフルエンサーマーケティングの代表的な手法6つ

インフルエンサーマーケティングにはさまざまな手法があります。目的や予算、商材の特性に合わせて最適な手法を選ぶのが大事です。ここでは代表的な6つの手法について詳しく解説します。


現地訪問

現地訪問は、インフルエンサーに店舗やイベント会場などに足を運んでもらう手法です。その場の雰囲気や体験を発信してもらい、フォロワーに臨場感を伝えます。特に観光スポットやレストラン、イベントなどでのPRに利用すると、「行ってみたい」という気持ちを喚起できるでしょう。

インフルエンサーならではの視点で撮影された写真や動画は、公式サイトの素材とは違った親近感があり、視聴者の興味を引きやすいという特徴があります。

商品の監修やコラボレーション

インフルエンサーに商品開発から携わってもらう方法もあります。インフルエンサーからアドバイスを受けて試作品を改善し、インフルエンサー監修商品として販売するのが一つの方法です。または、コラボレーション企画としてイチからインフルエンサーが開発に関わることもあります。期間限定メニューやポップアップストアの出店などがあります。

専門分野で活躍するインフルエンサーの経験やセンスを取り入れることで、ファン層に強く訴求できる商材を生み出せます。

イベントへの登壇

インフルエンサーをゲストとしてイベントに招待する方法もあります。スポーツの始球式やトークショーなどへの参加依頼が一例です。イベントそのものに関心がある層とフォロワーを掛け合わせることで、幅広い層に訴求できます。イベント来場者が投稿することで、自社の商品やサービスの情報がさらに拡散されることもメリットです。

ファンとのつながりが深いインフルエンサーであれば、イベントの事前告知もSNS上でスムーズに行えるでしょう。

ライブ配信

ライブ配信は、インフルエンサーがリアルタイムで商品やサービスを紹介する手法です。視聴者からの質問にその場で回答できるため、商材への理解を深めやすく、購入の障壁を下げる効果があります。特に使い方が複雑な商材に適しています。

配信時間は、フォロワーの生活リズムを考慮した曜日や時間帯を選ぶことが重要です。事前の打ち合わせを綿密に行い、商品の特徴をしっかり伝えておくと良いでしょう。

ギフティング・サービス体験

ギフティング・サービス体験は、インフルエンサーに商品やサービスを無料で提供し、実体験に基づいたPR投稿をしてもらう手法です。日用品やコスメ、飲食店など、使用感や味が重要な商材に適しています。

ギフティングには無償と有償があります。無償ギフティングの場合は、投稿するかどうかの判断から投稿内容の決定まですべてインフルエンサーにゆだねられます。一方で、有償ギフティングの場合は広告としての依頼になるため、打ち合わせや報酬が必要です。

▶︎あわせて読みたい:ギフティングとは?種類や実施の流れ・注意すべきポイントを解説

インフルエンサーに依頼するメリット

インフルエンサーに依頼するメリットとして、以下の5つが挙げられます。

  • インフルエンサーからの自然な紹介として受け取られやすい
  • 共感を呼ぶ内容はSNS上での「いいね」やシェアによって自発的に拡散される
  • 特定のジャンルに特化したインフルエンサーを起用するだけで関心層にアプローチできる
  • ユーザーの行動を数値で測定・分析しやすい
  • インフルエンサーの発信きっかけに自社サイトへの流入が増加する

これらのメリットにより、費用対効果の高いマーケティング施策として多くの企業から注目を集めています。特に従来の広告では届きにくかった若年層へのアプローチ手段として効果を発揮するでしょう。


インフルエンサーに依頼する主な方法4つ

インフルエンサーに依頼する主な方法4つ

インフルエンサーに依頼する主な方法は以下の通り4つです。

  • 直接インフルエンサーに依頼
  • インフルエンサーマッチングプラットフォームで依頼
  • インフルエンサーキャスティング会社の利用
  • インフルエンサーマーケティングツールの利用


それぞれの方法の特徴と、メリット・デメリットについて解説します。


直接インフルエンサーに依頼

インフルエンサーに直接依頼する方法は、SNSのダイレクトメッセージやプロフィール欄に記載のメールアドレスを通じて連絡するのが一般的です。直接コミュニケーションを取れるため、自社の意図を社員の言葉で伝えることができ、インフルエンサーの人柄もわかりやすいというメリットがあります。

ただし、インフルエンサーの選定や交渉、進行管理などすべてを自社で行う必要があるため、人的リソースが必要です。マーケティングノウハウがあり、小規模な施策を実施したい企業に向いています。


インフルエンサーマッチングプラットフォームで依頼

インフルエンサーマッチングプラットフォームは、企業とインフルエンサーをつなぐオンラインサービスです。フォロワー数や属性、得意ジャンルなどさまざまな条件で検索・選定できるため、自社商材に適したインフルエンサーを見つけやすいのが特徴です。

多くのプラットフォームでは進行管理や効果分析の機能も備えていますが、使いこなせるスキルをもった人材が必要になります。中規模のキャンペーンや複数のインフルエンサーを起用する場合に効果的な方法です。


インフルエンサーキャスティング会社の利用

インフルエンサーのキャスティングを行っている会社を活用する方法です。キャスティング会社は、戦略策定から選定、交渉、進行管理までをワンストップでサポートします。人気インフルエンサーとの強いコネクションがあるため、自社ではコンタクトが取れないような大物インフルエンサーの起用も検討することが可能です。

特定のSNSに強みを持っているところもあるため、ターゲット層に合わせて会社を選ぶと良いでしょう。サポートが充実している分費用がかかりますが、インフルエンサーマーケティングのノウハウが少ない企業や、大規模なキャンペーンを実施したい場合に適しています。


インフルエンサーマーケティングツールの利用

インフルエンサーマーケティングツールとは、インフルエンサーの検索からキャンペーン管理、効果分析までを一元的に行えるソフトウェアのことです。インプレッション数やリーチ数などのデータ分析により施策の改善も容易になります。また、契約書やメッセージなどを自動作成する機能も備えており、複数のインフルエンサーを同時に起用する場合もマーケティング業務を効率化できます。

キャスティング会社ほどのサポートはなく、ツールの機能を使いこなすスキルが必要です。自社で裁量権をある程度持ちながら、長期的にインフルエンサーマーケティングを実施していきたい企業に適しています。

関連資料:失敗しない!インフルエンサーマーケティングツールの選び方


それぞれのメリット・デメリット

それぞれの依頼方法のメリット・デメリットは以下のとおりです。

依頼方法 メリット デメリット
直接依頼 ・スピーディに進められる
・自由度の高い施策を実施できる
・社内にノウハウが必要
・人気インフルエンサーへのアプローチが難しい
マッチングプラットフォーム ・条件に合ったインフルエンサーを検索できる
・進行管理機能で業務効率化できる
・プラットフォームの利用料が発生する
・基本的なノウハウは必要
キャスティング会社 ・専門知識を持つプロのサポートを受けられる
・人気インフルエンサーにアプローチできる
・費用が高くなりがち
・意図が正確に伝わらないリスクがある
マーケティングツール ・効果測定しやすい
・複数のインフルエンサーを一元管理できる
・業務を効率化できる
・各社の機能を比較検討する必要がある
・自社に適したツールを選ばなければならない
・ツールの操作に慣れるための学習コストがかかる

インフルエンサーマーケティングの費用相場


インフルエンサーマーケティングを実施する際には、さまざまな費用が発生します。各項目の費用相場を見ていきましょう。

インフルエンサーに対する報酬

インフルエンサーへの報酬は、インフルエンサーマーケティング施策のなかで最も大きな割合を占める費用です。報酬額はインフルエンサーの影響力やフォロワー数、制作するコンテンツの種類によって大きく変動します。


写真1枚の投稿と比べて、動画コンテンツは撮影や編集に時間がかかるため高額になりがちです。また、複数のSNSでの投稿を依頼する場合は、その分の追加費用が発生します。

インフルエンサーに報酬を提示しても必ず承諾するとは限らないため、複数のインフルエンサーと交渉することをおすすめします。


インフルエンサーへの報酬の相場:フォロワー数×2~4円

インフルエンサーへの報酬相場は、「フォロワー数×2~4円」で算出されることが多いです。例えば、5万人のフォロワーを持つインフルエンサーなら、1回の投稿で10万〜20万円程度です。動画制作が必要なものやライブ配信をする場合は、単価が高くなることがあります。


また、YouTubeの場合は、動画の平均再生回数を報酬の基準にする場合もあります。「過去30日間の平均再生回数×2~10円」が目安です。


インフルエンサーマッチングプラットフォームの利用料金

マッチングプラットフォームを利用する場合、インフルエンサーへの報酬とは別にサービスの利用料が発生します。料金体系は、月額固定型や成果報酬型、あるいは両者のハイブリッド型などがあります。月額料金は5万~25万円程度と、プラットフォームやプランによってさまざまです。成果報酬はインフルエンサーへの報酬額の10〜30%程度が相場です。

インフルエンサーキャスティング会社の利用料金

キャスティング会社に依頼する場合も利用料金が発生します。料金体系は月額固定型、フォロワー単価型、エンゲージメント型などで、仲介手数料をとらないところも多いです。月額料金は5万円以上、フォロワー単価は2円以上かかるところが多いです。料金体系に関わらず最低利用額が決まっているところもあり、20万円以上が目安です。

また、業務範囲も料金に影響します。インフルエンサーにストーリー動画や来店訪問などを依頼すると、別途料金がかかることがあります。企画立案や効果測定などのサポートは、基本料金に含まれている会社と追加料金が必要な会社があるので、確認しておきましょう。


インフルエンサーマーケティングツールの費用

インフルエンサーマーケティングツールは、一般的に月額料金制で提供されています。基本プランでは月額数万円から利用可能ですが、閲覧できるインフルエンサー数やアカウント数に制限があることがほとんどです。

より多くの機能や大規模な運用を行うための上位プランになると、月額数十万円以上になることもあります。自社のマーケティングの規模や頻度、必要な機能を明確にした上で、複数のツールを比較検討することが重要です。


▶︎無料相談はこちら:Meltwaterのインフルエンサーマーケティングツール


インフルエンサーに提供する商品の代金や配送料

インフルエンサーに商品を紹介してもらう場合、その商品サンプルの代金や配送料も費用として考慮する必要があります。無料で提供するため、高額商品の場合はコストの負担に注意が必要です。

また複数のインフルエンサーに依頼する場合は、配送料も無視できない額になります。海外にいるインフルエンサーに送る際は国際配送料も加算されます。これらの費用は報酬とは別に発生するため、予算計画時に忘れずに組み込むことが大切です。


交通費や宿泊費

現地訪問型の施策では、店舗やイベント会場、観光地などへインフルエンサーを招待します。それに伴い発生する交通費や宿泊費は企業側が負担するのが一般的です。交通手段や宿泊施設のグレードによって費用が大きく変動します。

また、インフルエンサーの時間的拘束に対する追加報酬が必要になるケースもあります。これらの付随費用は事前に明確に取り決め、契約書に記載しておくことで、後々のトラブルを防げるでしょう。


二次利用費

インフルエンサーが制作した投稿内容を、企業の公式サイトやSNS、店頭POPなど別の媒体で二次利用する場合、追加の利用料が発生するケースがあります。マッチングプラットフォームやキャスティング会社を利用する場合は、二次利用費がプランに含まれていることもありますが、直接交渉やツールを利用しての依頼の際は考慮に入れるよう注意しましょう。


利用する媒体の種類や期間、露出規模によって料金は変動し、一般的に報酬の20%〜50%程度が相場です。事前に二次利用の有無や範囲を明確にし、契約に含めておくと追加コストを抑えられます。

インフルエンサーマーケティング費用の見積り方法

インフルエンサーマーケティング費用の見積り方法

インフルエンサーマーケティングは、施策の種類によってかかる費用項目が異なります。ここでは主な施策ごとの具体的な見積り方法について解説します。


ギフティング施策の場合

ギフティング施策の直接交渉の場合の費用は、以下の通りです。

  • 基本報酬:フォロワー数×単価
  • 商品代金と配送料

例えば以下のような条件でインフルエンサーを採用したとします。

  • フォロワー数:10万人
  • 単価:2円
  • 商品代金:1万円
  • 配送料:3,000円
  • 投稿回数:1回
  • インフルエンサー起用人数:1人


この場合、21万3,000円となります。

化粧品や食品など消耗品の場合は複数の商品を提供することもあります。また、マッチングプラットフォームなどのサービスを利用する場合は、別途利用料金が必要です。採用人数に制限を設けていないサービスもあります。

現地訪問施策の場合

現地訪問施策の直接交渉での費用は、以下の通りです。

  • 基本報酬:フォロワー数×単価
  • 現地訪問中の報酬:時間を軸にして計算
  • その他:交通費、宿泊費、会場使用料など

例えば以下のような条件でインフルエンサーを採用したとします。

  • フォロワー数:10万人
  • 単価:2円
  • 現地での訪問時間:3時間(1時間2,500円)
  • 交通費:3,000円
  • 投稿回数:1回
  • インフルエンサー起用人数:1人

この場合、21万500円となります。キャスティング会社を利用の場合は、訪問手数料が別途かかることもあります。

インフルエンサーマーケティングを成功させる6つのコツ

インフルエンサーマーケティングを成功させる7つのコツ

インフルエンサーマーケティングを成功させるには、以下の6つのポイントを押さえることが重要です。

  1. KGIとKPIを設定する
  2. 戦略的なPR計画を立てる
  3. インフルエンサーを選ぶ
  4. PR投稿の内容・目的の共有を行う
  5. フォロワーの関心をひくトピックを提供する
  6. 効果測定を行い、PDCAサイクルを回し続ける


順番に解説します。


1. KGIとKPIを設定する

まずは自社の課題や目指すゴール(KGI)を明確にします。例えば「20代女性の認知度を3か月で20%アップさせる」といったように、効果を正確に測定するために数字で表せるものにしておきます。

そして、最終目標に合わせて中間目標(KPI)を設定します。認知拡大が目的なら「リーチ数」や「インプレッション数」、エンゲージメント向上が目的なら「いいね数」や「コメント数」、売上向上が目的なら「ECサイトへの流入数」や「コンバージョン率」などの具体的な数値目標を期限付きで定めましょう。適切なKPI設定ができれば、途中経過での軌道修正も可能になります。

2. 戦略的なPR計画を立てる

KGIとKPIの設定と並行しながら、PR計画を立てます。具体的には、企画の実施時期や期間、採用するインフルエンサーの数、利用するSNSの種類、依頼方法の決定などです。

企画の時期は新商品のリリースに合わせたり、季節性を考慮したりするなど、タイミングによって効果は大きく変わります。また、複数のインフルエンサーを採用し、それぞれのインフルエンサーが異なる商品を紹介するのも、イベント感が出るでしょう。ターゲット層に合ったSNS媒体と、自社に合ったサービス媒体の選定も重要です。

3. インフルエンサーを選ぶ

インフルエンサー選びは成功の鍵を握る重要なプロセスです。目的に合ったインフルエンサーを選定する際は、フォロワー属性や投稿内容・頻度、エンゲージメント、フォロワー数などを確認しましょう。

フォロワー属性

インフルエンサーのフォロワー属性と自社のターゲット層が一致しているかの確認は必須です。例えば、主に10代女性をターゲットにした商品なのに、フォロワーの大半が30代男性では効果が期待できません。多くのSNSプラットフォームでは、フォロワーの年齢層や性別、地域などの基本情報を確認できる分析ツールが提供されています。

投稿内容・頻度の確認

インフルエンサーの投稿内容や頻度を確認することで、活動の一貫性や熱量を判断できます。安定した頻度で継続的に投稿しているインフルエンサーはフォロワーとの関係性が良好な傾向にあります。逆に投稿頻度が低下しているインフルエンサーは、フォロワー離れが起きている可能性があるため注意が必要です。

エンゲージメントの確認

エンゲージメント率は投稿に対してどのくらいユーザーの反応があったかを表す指標で、インフルエンサーとフォロワーの関係性の深さを示すともいえるものです。フォロワー数だけでなく、「いいね」やコメント、保存、シェアにも注目しましょう。エンゲージメント率の計算方法は複数ありますが、「総反応数÷フォロワー数×100(%)」が一例です。

注意点は、反応の質にも注目することです。ネガティブなコメントばかりでは、フォロワーとの関係が良好とはいえません。良質なエンゲージメントがあるインフルエンサーの投稿にはポジティブなコメントが多く、インフルエンサーとフォロワー間の活発なコミュニケーションが見られます。

フォロワーの規模

インフルエンサーはフォロワー数や影響力によって大きく4つのカテゴリーに分類できます。それぞれ特徴や適した用途が異なるため、マーケティング目的や予算に応じて最適なタイプを選びましょう。


・メガインフルエンサー

フォロワー数100万人以上の最上位層のインフルエンサーです。複数のSNSで活躍し、テレビなどのメディアへの露出も多いため、大規模なブランドキャンペーンや全国的な商品ローンチなどの施策に最適です。その分、費用も高額になります。

・ミドルインフルエンサー

フォロワー数10万~100万人規模で、特定ジャンルでの専門性を確立しているインフルエンサーです。コアなファン層を持ち、良質なコンテンツ制作能力があります。メガほどの費用はかからないものの、一定の影響力を持つため、費用対効果のバランスが良い選択肢です。美容やファッションなど特定カテゴリでの認知拡大に効果的でしょう。

・マイクロインフルエンサー

フォロワー数1万~10万人規模で、特定ジャンルでの専門性が高く、フォロワーとの距離が近いのが特徴です。エンゲージメント率が高く、コメントや「いいね」などの反応が活発です。双方向コミュニケーションが盛んで、商品情報が拡散されやすい点が魅力です。

▶︎あわせて読みたい:マイクロインフルエンサーとは?特徴と起用した成功事例を解説

・ナノインフルエンサー

フォロワー数1,000~1万人の小規模インフルエンサーです。一般消費者に近い立場からの発信が特徴で、「身近な友人からの推薦」のような親近感があります。エンゲージメント率は最も高く、フォロワーとの関係性が密です。予算が限られている場合や、ニッチな層へのアプローチ、口コミ効果を重視する場合に効果的です。

▶︎あわせて読みたい:ナノインフルエンサーとは?探し方や起用した成功事例を紹介

4. PR投稿の内容・目的の共有を行う

キャンペーンの詳細情報や目的、訴求したいポイントをインフルエンサーと共有しましょう。実際に投稿される前に必ず投稿内容に目を通し、目的に合ったものかどうか確認します。

ただし、細かい指示や制約を設けすぎると、インフルエンサー本来の魅力や自然さが失われてしまいます。彼らはSNS上での効果的な見せ方や表現方法に長けたプロフェッショナルであることを尊重し、一定の裁量権を与えることが重要です。

5. フォロワーの関心を引くトピックを提供する

インフルエンサーマーケティングで高いエンゲージメントを得るには、フォロワーの興味を引くトピックの提供が欠かせません。フォロワーにとって価値のある情報や体験を盛り込むことで反応率を高められます。

例えば、「クラウドソーシングっていまいちわからない」「最近肌がガサガサ」などの悩みをトピックにすると、それに共感したフォロワーが投稿を見るようになるでしょう。内容も、実際の使用体験に基づいた他では得られない情報を盛り込むと効果的です。インフルエンサーの個性やフォロワー特性を踏まえ、最も響くトピックを選定することがエンゲージメント向上の秘訣です。

6. 効果測定を行い、PDCAサイクルを回し続ける

単発の施策で終わらせず、継続的な改善を重ねるのも大事です。投稿後は設定したKPIに基づいた効果測定を必ず実施しましょう。リーチ数やエンゲージメント率、自社サイトへの流入数、コンバージョン率などの指標を分析します。効果検証の結果を踏まえ、インフルエンサーの選定基準や依頼内容、訴求ポイントなどを修正し、PDCAサイクルを回し続けましょう。


成功事例や改善点をインフルエンサーにもフィードバックすれば、パートナーシップを強化できます。

インフルエンサー依頼時の注意点

インフルエンサーマーケティングを実施する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 「フォロワー買い」をしていないか確認
  • ステルスマーケティング規制に気をつける
  • 依頼内容にPR感を出しすぎない
  • 投稿内容の全てをコントロールできるわけではない
  • 施策によって費用の変動が起こる

それぞれ詳しく解説します。

「フォロワー買い」をしていないか確認

インフルエンサー選定時に気をつけたいのが「フォロワー買い」です。SNSプラットフォームの規約に違反する行為で、業者にお金を払って自身のアカウントをフォローしてもらったり、架空のアカウントからフォロワーになったりして、見かけ上の数字を水増しする手法です。

このようなインフルエンサーに依頼しても、実質的なリーチやエンゲージメントは期待できません。見分け方としては、まずエンゲージメント率のチェックが有効です。フォロワー数が多くても「いいね」が1%しかないような場合は要注意です。

また、フォロワーの大半が海外アカウントである場合も疑ってみるべきでしょう。さらに、コメント内容の質も重要な判断材料になります。意味のない定型的なコメントばかりなら、自動生成やボットの可能性があります。

ステルスマーケティング規制に気をつける

インフルエンサーマーケティングにおいて最も注意すべき法的リスクが「ステルスマーケティング」への対応です。2023年10月から施行された景品表示法の改正により、PR・広告であることを明示せずに行う宣伝活動は違法行為となりました。

インフルエンサーに依頼する際は、投稿に「#PR」「#広告」などのタグを必ず付けるよう依頼し、消費者が広告と認識できるよう徹底する必要があります。特にInstagramのストーリーズやYouTubeのショート動画など、短時間で消費されるコンテンツでは見落とされがちなので注意が必要です。

また、タグだけでなく、テキスト本文でも企業からの依頼であることを明記するのが好ましいです。表示をしていても明確でないものは法令違反による罰則だけでなく、消費者からの信頼低下につながる可能性もあるため、コンプライアンス意識を持った取り組みが欠かせません。

依頼内容にPR感を出しすぎない

インフルエンサーマーケティングの強みは、自然な形での商品紹介にあります。企業側が過度に商品のアピールを要求すると、投稿の自然さが失われ効果が大幅に低下しかねません。PR表記は必須ですが、宣伝色の強い内容はインフルエンサーが言わされているだけのように見え、フォロワーにスルーされやすくなります。

理想的なのは、インフルエンサーの日常や個性に溶け込んだ自然な形での商品紹介です。インフルエンサーに伝えるべきは、商品の基本情報と魅力的なポイントだけにとどめ、実際の表現方法や見せ方は彼らの裁量に任せることで、説得力のある投稿が生まれます。

投稿内容の全てをコントロールできるわけではない

インフルエンサーマーケティングでは、通常の広告と異なり投稿内容を完全にコントロールすることはできません。これは欠点ではなく、むしろインフルエンサーの個性や視点が活きる重要な特徴です。

彼らのフォロワーはその人独自の世界観や表現に引かれているため、企業側が細部まで指定した投稿は逆効果になりかねません。依頼時に明確にすべきは、商品の基本情報や伝えたいメッセージの要点、NGポイントなどの大枠のみです。

企業側としては、一定のリスクを許容しながらもインフルエンサーを信頼する姿勢が大事になってきます。

施策によって費用の変動が起こる

インフルエンサーマーケティングの費用は、さまざまな要因で変動します。投稿の種類(写真か動画か)、SNSのプラットフォーム(InstagramかYouTubeか)、投稿頻度(1回か複数回か)、撮影場所(自宅か店舗訪問か)によって費用は大きく変わります。動画制作は写真投稿より手間がかかるため高額になりがちで、店舗訪問では交通費や拘束時間分の追加費用が発生します。

さらに人気上昇中のインフルエンサーは単価が上がりやすい傾向にあります。施策を計画する際は、まず大枠の内容を決めた上で希望単価を伝え、インフルエンサー側と交渉すると良いでしょう。

【業界別】インフルエンサーマーケティングの成功事例

インフルエンサーマーケティングの成功事例

インフルエンサーマーケティングの成功事例を3つ紹介します。

ファッション業界:しまむら

リーズナブルな衣料品が魅力の「しまむら」は、Instagramでインフルエンサー「ぷちあや(プチプラのあや)」さんを起用しました。ぷちあやさんはリーズナブルな価格帯のファッションコーディネートを得意とし、プチプラに興味のあるフォロワーを抱えている点が起用の決め手となりました。

服のコーディネートだけでなく、しまむらの小物やインテリアの紹介から、しまむらで展開しているブランド品の監修やモデルまで、長期的に幅広く活躍しています。インフルエンサーの特性とブランドの世界観が見事に一致している事例です。

美容業界:Dyson

家電ブランド「Dyson(ダイソン)」は、ファッションモデルとして活躍するインフルエンサー「ihara aoi(@aoi186)」さんを起用して、美容家電のプロモーションを実施しました。特に効果的だったのは、Instagramのリールを活用した動画投稿です。


実際にヘアドライヤーを使用するシーンを日常生活の中に組み込み、広告感を最小限に抑えた内容となっています。キャプションでは「発売からリアルに愛用している」と記載されており、PR案件でありながらインフルエンサー自身の実体験に基づいた訴求であることがわかります。


結果として269万回もの再生数と約6,000件の「いいね」を獲得し(2024年4月時点)、高いエンゲージメントを実現しました。

BtoBビジネス:AWS

BtoBビジネスでもインフルエンサーマーケティングは効果を発揮します。BtoB向けのサービスは専門性が高く理解が難しくなりがちですが、AWSは漫画インフルエンサーに依頼し、クラウドサービスの仕組みや特徴を漫画形式でわかりやすく表現しました。


漫画という親しみやすい形式で伝えることで、より多くの人が内容を理解しやすくなる工夫がされています。BtoB領域でも創意工夫次第でインフルエンサーマーケティングが活用できることを示す事例です。

まとめ|適正費用と効果的な依頼で最大限のPR効果を

インフルエンサーマーケティングで成果を出すには、施策内容と予算に合ったインフルエンサー選びが重要です。自社にインフルエンサーマーケティングのノウハウがどのくらいあるか、採用するインフルエンサーは1人か複数かなどによっても、利用するサービスが変わります。ノウハウがない場合は、小規模な企画から始めると良いでしょう。

PR依頼時には、PR表記を徹底しながらも過度な制約を避け、インフルエンサーの個性を活かした自然な投稿を目指すのが大事です。フォロワーの共感を得られれば、自発的な拡散も期待できます。PDCAサイクルを回し続けて成果につなげましょう。

この記事の監修者:

宮崎桃(Meltwate Japanエンタープライズソリューションディレクター)

国際基督教大学卒。2016年よりMeltwater Japan株式会社にて新規営業を担当。 2020年よりエンタープライズソリューションディレクターとして大手企業向けのソリューションを提供。 ソーシャルメディアデータ活用による企業の課題解決・ブランディング支援の実績多数。 趣味は映画鑑賞、激辛グルメ、ゲーム

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