近年、X（Twitter）上でビジネスを目的とした企業アカウントが増えています。
Twitterの活用は企業にとって、新規顧客獲得や市場調査に大いに貢献します。
しかし効果的に活用するためには、分析に基づいた運用が欠かせません。
Twitterは2023年7月にXへ名称変更されましたが、本記事ではTwitterの呼称のまま、企業向けにTwitter分析を行うメリットや、知っておきたい基本的な指標、より効果的に分析するための方法などを解説します。
目次
Twitter運用における分析の重要性
Twitter分析を行う3つのメリット
Twitter分析で見るべき基本的な指標
企業が行うべき5つのTwitter分析方法
Twitterの分析に専用ツールを使うべき理由
Twitterのモニタリング・分析はMeltwaterまで
Twitterは適切なデータ分析と活用が大切
Twitter運用における分析の重要性
Twitterは発信の気軽さから、多くの人が活用しているSNSです。リアルタイムでの情報共有に長けており、Twitterからトレンドが生まれることも珍しくありません。また、近年では企業が運営するアカウントが増え、Twitterを新規顧客獲得や市場調査、顧客との接点を増やすためのWebマーケティングツールとして使うケースも散見されます。
しかし、やみくもにツイートをしても成果を上げるのは難しいでしょう。そこで必要となるのが、データの収集・分析を行い、PDCAを回すことです。データ分析により、自社の商品・サービスの改善点やツイートに反応しているユーザーの属性など、さまざまなことがわかります。Twitterをマーケティングに使うなら、指標や反応による分析が必須です。
Twitter分析を行う3つのメリット
企業がTwitterを運用するうえで分析を行う主なメリットには、以下のものが挙げられます。
- Twitterの運用状況を把握できる
- 競合のデータから情報を得られる
- Twitterのフォロワー増加につながる
1｜Twitterの運用状況を把握できる
自社のアカウントやツイートを分析することで、より効率的な運用ができます。前述のとおり、Twitterは漠然と運用をしても、成果が出る可能性は限りなく低いでしょう。
Twitterをより効果的に活用するには、現状の問題を把握したうえで改善を繰り返すことが大切です。そのためにはTwitter分析を行い、定量的なデータをもとに、運用状況や施策の効果を明確化しましょう。また、分析ツールを活用することで、フォロワーの詳細な情報を把握し、ニーズに沿った発信ができます。
2｜競合のデータから情報を得られる
競合他社がTwitterアカウントを運用している場合、他社のアカウントを分析することで、リアルタイムの動向を追うだけでなく、他社のブランディングや広告戦略まで把握できます。競合が順調にフォロワーやエンゲージメントを獲得しているなら、分析によって運用方法を調べ、自社の運用方針に反映させるのも有効な戦略です。自社に足りていない要素を把握し、競合への差別化や自社ブランディングにも活用できます。
3｜Twitterのフォロワー増加につながる
効果的な分析をもとにTwitterを運用することで、効率よくフォロワーを増やせます。分析によって課題や成果を明確化できれば、常に運用方法の改善を繰り返せるでしょう。
例えば、投稿内容や投稿する時間・曜日を最適化したり、他社が行なっている手法を取り入れたりなど、分析によってフォロワーを増やすためのさまざまな施策を立案・実施できます。また、届けるべきターゲットに刺さる発信方法もわかるようになり、単にフォロワー数を増やすだけでなく、成果に結びつく運用ができるでしょう。
Twitter分析で見るべき基本的な指標
Twitterを分析するうえで最低限押さえておきたい以下の5つの指標と、それぞれの見方や考え方などを紹介します。
- インプレッション数
- エンゲージメント率
- ハッシュタグ
- フォロワーの増加率
- フォロワーの属性やアクティブな時間帯
インプレッション数
インプレッション数とは、投稿がユーザーに見られた回数を表す指標です。Twitterのシステム上、いいねやリツイート数が多い良質な投稿ほど、インプレッション数は増加します。
インプレッションは画面に投稿が表示されただけで、インプレッション数にカウントされます。必ずしもインプレッションに数えられているすべてのユーザーが、投稿を十分に閲覧したとは限りません。
エンゲージメント率
ひとつの投稿に対して、いいねやリツイートなどのアクションがどの程度されたのか測るのがエンゲージメント率です。Twitterにおけるエンゲージメントとは、主に以下のものを指します。
- いいね
- リツイート
- リプライ
- 詳細クリック
- プロフィールクリック など
こういったリアクションの合計をインプレッション数で割ったものが、エンゲージメント率です。つまり、ツイートを見たユーザーの何％が投稿に対してアクションを行ったのかがわかります。
ハッシュタグ
ハッシュタグは特定のターゲットに投稿を届けたり、拡散したりする際に役立ちます。また、企業が運用する場合は、自社特有のハッシュタグをつけてブランド力を高めましょう。
近年では知りたい情報を、ハッシュタグ検索で調べるユーザーが増えています。ターゲットとするユーザーに投稿を届けられるように、適切なハッシュタグを選定し、戦略的に投稿の露出を増やすことが重要です。
フォロワーの増加率
Twitterを運用するなら、定期的にフォロワー増加率を確認しましょう。また、各投稿のプロフィールクリック数を見ると、フォローにつながった投稿の特徴を割り出せます。
さらに月間のプロフィール訪問数をフォロワー増加数で割ると、フォロー完了率も算出できます。さまざまな数値を活用し、分析に活かしましょう。
フォロワーの属性やアクティブな時間帯
Twitterでビジネスアカウントを運用するなら、自社のフォロワーやターゲットユーザーの属性や特徴を把握しておく必要があります。
例えば、主なフォロワーがビジネスパーソンであれば、7～8時の通勤時間にSNSを見ることが多いとされています。しかし、大学生をターゲットにするなら、15〜18時といった放課後の時間もSNSを見るユーザーが多く、投稿を見てもらうなら狙い目といえるでしょう。
ターゲット層によってSNSに触れる時間帯や見る目的は変わるので、ターゲットユーザーの特徴を分析し、フォロワーに合わせた運用方法をとることが重要です。
企業が行うべき5つのTwitter分析方法
企業が行うべきTwitter分析には、以下の5つの方法が挙げられます。
- 競合分析
- 自社分析
- RT・キャンペーン分析
- テキストマイニング分析
- 口コミ分析
それぞれの方法を順番に解説します。
1｜競合分析
すでに競合他社がTwitter運用を行なっているなら、以下のポイントからアカウントを分析しましょう。競合アカウントを分析することで、競合の強みや新たな顧客インサイトなどの気づきが得られます。
- ツイート内容
他社アカウントの投稿から、文字数や文体、運用方針などを分析します。よく扱っている内容や使用頻度の高い語句なども確認することで、運用戦略やどのようにフォロワーを獲得しているのか判断できるでしょう。
- 投稿時間
前述のとおり、ターゲットユーザーごとにアクティブな時間は多少変動します。Twitterは同じ内容のツイートをしてもタイミングの違いによって、反応率が大きく変わることもあります。他社アカウントの投稿から反応の多い時間帯を分析し、自社アカウント運用の参考にしましょう。
- 投稿回数
ある程度ツイートしなければ成果は見込めませんが、多すぎても不快に思われ、フォロー解除につながります。他社アカウントが1日にどのくらい投稿しているのか、多く投稿している曜日や特定の日がないかなど、投稿回数と頻度も参考にしましょう。
- ハッシュタグ
他社がどういったハッシュタグを、どの程度使用しているのかも参考にします。ハッシュタグ活用は拡散力や新規フォロワー獲得に直結するので、他社の投稿から高い効果が見込まれるタグを探しましょう。
2｜自社分析
自社のアカウント設計や投稿の分析により、ツイートの効果測定・改善をしましょう。投稿に関しては、インプレッション数やエンゲージメント率が増加したツイート、時間帯などを分析し、投稿内容に反映させます。また、ハッシュタグに対する反応も分析し、効果的なハッシュタグの傾向を割り出すことも重要です。
フォロワー数を増やすためには、各投稿のプロフィールクリック率を算出して、フォローにつながりやすい投稿の傾向を掴みましょう。さらには、プロフィールへのアクセス数やフォロー率を分析すると、プロフィールの改善にも役立ちます。
3｜RT・キャンペーン分析
自社で行ったキャンペーンに関連するツイート・リツイートの件数や、どのくらい拡散されたのか分析することも重要です。また、キャンペーンの場合は自社のフォロワーが少ない場合でも、インフルエンサーが拡散することで大きな反響を得られる場合もあります。
キャンペーン分析は、広く拡散してくれるインフルエンサーの発掘にも役立ちます。キャンペーンキーワードの発言数や拡散による影響を正確に計測するには、分析ツールの活用が効果的です。
4｜テキストマイニング分析
メインキーワードと同時につぶやかれている特定のキーワード（共起語）をテキストマイニングすることで、トレンドの変化を把握したり、関連性の高いキーワードを抽出したりする分析方法です。
キーワード関連のトレンドは季節や時代によって変化するため、定期的にテキストマイニングを行い、トレンドの変化をいち早く把握する必要があります。また、テキストマイニングによって潜在ニーズも理解できるため、マーケティングにおいて重要なデータも収集できます。
5｜口コミ分析
自社の商品やサービスなど、特定のキーワードに関する口コミを分析する方法です。SNSを使って口コミをチェックすることで、顧客が自社や商品に対して抱いているイメージや具体的な評判を把握できます。
手動で口コミを探すのは簡単ではありませんが、分析ツールを使用すれば時間をかけずに膨大な口コミデータの収集・分類が可能です。また、口コミの内容や投稿数から、商品・サービスの改善やトレンドの変化も察知できます。全国を対象に発言・口コミを収集するので、簡易的な市場調査をする感覚で活用できます。
Twitterの分析に専用ツールを使うべき理由
Twitterの分析には主にTwitterアナリティクスが使われますが、企業としてビジネスを目的に分析するなら、専用ツールを活用すべきです。本稿では専用ツールの魅力や、おすすめのツールを紹介します。
Twitterアナリティクスにはできない分析ができる
Twitter分析には、公式で提供されているツールのTwitterアナリティクスがよく使われます。Twitterアナリティクスで分析できる主な項目は、以下のとおりです。
- フォロワーの増減
- プロフィールクリック数の推移
- 過去28日間の投稿におけるインプレッション数
- 各月でもっともインプレッション数の高かったツイート
- 指定期間内でのエンゲージメント率の変化 など
Twitter上で気軽に登録してすぐに利用できる便利なツールではありますが、使える機能が限られています。例えば、競合調査や詳細なアカウント分析、ソーシャルリスニングなどには対応していません。企業アカウントとしてビジネス運用するなら、より多角的な分析をするために目的に合った分析ツールの導入をおすすめします。
Twitter運用を効率化できる
専用ツールを導入する特筆すべきメリットは、Twitter分析におけるデータの収集・分析・活用を効率化できることです。
例えば、Twitterの口コミ投稿はデータをダウンロードできないため、まとめるのに手間がかかります。しかし分析ツールを活用すれば、投稿の自動抽出・分類が可能です。また、ツールによっては運用状況のレポート作成機能や予約投稿・定期投稿スケジュールなどを、一元管理できるものもあります。
Twitter分析には「必要なデータを探すのが困難」「効果的な口コミ分析が難しい」「データ分析や収集に労力がかかる」といった課題がありますが、それらに悩んでいるなら専用ツールを活用しましょう。
Twitterのモニタリング・分析はMeltwaterまで
MeltwaterはWebニュース・ソーシャルメディア・紙媒体・放送・ポッドキャストなど、あらゆるチャネルの情報をモニタリング・分析できるツールを提供しています。キーワードを含め容量無制限で情報収集できるメディアモニタリングや、競合他社のエンゲージメントデータをまとめて表示することも可能です。
Googleをはじめとする大企業や行政機関での導入事例もあり、世界中で多くの企業がMeltwaterを活用しています。またTwitterに限らず、その他SNSやオウンドメディアの分析もひとつのプラットフォームで完結するため、横断的に分析できるツールを探している企業や担当者にもおすすめです。
Twitterは適切なデータ分析と活用が大切
Twitterは代表的なSNSのひとつであり、Webマーケティングとしてビジネスに活用するなら参入して損はありません。効率的にTwitterを活用するためには専用ツールが必須であり、特に競合分析や口コミ分析を実施するなら導入をおすすめします。
Twitterをはじめとするソーシャルメディアでのメディアモニタリングや、分析に関するご相談はこちらのリンク（Meltwater公式ページ）からお問合せできます。
